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開業支援

開業支援 Q&A

①まずは、何から始めたらいいの?

何よりも先に、ご家族の理解を得てください。開業セミナーへの参加、候補地選定、資金調達など、具体的な開業ステップとしてスケジュールを示している情報が多いと思います。開業準備の初期段階は、ご自身のみの判断で進めることも可能です。しかし、ある段階になれば、ご家族に説明し同意を得ずに進めることはほぼ不可能です。
勤務医の時のような安定収入はなくなり、開業にあたっては数千万円の借金をすることになります。もし開業直後に患者数が伸び悩む場合は、家族に頼る部分や与える負担も大きくなります。実際、開業医セミナーにご夫婦またはご両親含めて参加されるケースも多くあります。

②手伝ってもらう業者は、どこに頼めばいいの?

開業にあたっては、金融、税務、建築、労務、広告、不動産などの、今まで必要としなかった専門的知識が必要となります。医院開業の分野では、これらの専門的知識をサポートしてくれる各種の開業コンサルタントがいます。しかし、開業コンサルタントも専門分野がありますので、ご自身のニーズに合ったコンサルタントに依頼する必要があります。
また、医療機器メーカー、医薬品メーカーなどに開業支援を依頼した場合は、その本業で契約をしてくれることを前提に無料で支援をしてくれる場合が多いです。逆に、有料コンサルタントに依頼をした場合には、費用はかかりますが契約等の縛りはありません。コストをどう負担するかによっても依頼すべきコンサルタントは異なってきますので、開業後のプランも検討したうえで、コンサルタントを選定する必要があります。

③開業支援はいくらかかるの?

医院開業を支援してくれる専門コンサルタントには、有料のコンサルタントから、医療機器や医薬品、ハウスメーカーに所属する営業マン、税理士事務所の開業支援スタッフまで、専門分野の異なる様々なコンサルタントから選ぶことができます。
一般的に、医療機器や医薬品関係が支援するサービスは、本業の契約を締結することを前提に、無料で支援してくれるところが多いです。その後の取引に縛りが発生するという点を考慮する必要があります。
一方で、有料コンサルタントに依頼をした場合は、取引の縛りなどは存在しませんが、コンサルタント料として場合によっては100万円以上のコスト負担となることもあります。

④スタッフの募集の仕方は?

スタッフ募集の方法としては、ハローワーク、アイデムなどの人材紹介会社、インターネット募集、タウン誌などへの折込チラシ、口コミ・縁故などが考えられます。それぞれメリット・デメリットがあるので、目的に応じた方法を選択する必要があります。
少なくとも次の点については、事前にしっかりと整理をしておきましょう。 ①募集する仕事の内容・職種②勤務形態別(正社員・パートなど)の採用予定人数③必要な技能、資格、経験④年齢制限の有無⑤賃金の条件⑥勤務時間・休日・休暇の条件⑦採用スケジュール⑧労働保険や社会保険などの加入条件

⑤開業までに必要な自己資金は?

必要な開業資金の金額は特に目安があるわけではありません。通常、開業資金は自己資金と金融機関からの融資で準備をします。したがって、自己資金が少ない場合には、金融機関からの融資に頼ることになります。自己資金が多いに越したことはありませんが、少ないために開業ができないと考える必要はないと思います。
開業資金は大きくまず次の二つに分けることができます。
 ・設備資金
 ・運転資金
設備資金はさらに3つに細かく分けることができます。
 ・建物設備資金
 ・医療機器類資金
 ・その他資金
建物設備資金は、開業スタイルを戸建てとするのかテナントとするのかにより大きく異なります。医療機器類資金は、医療機器を買取とするのかリースとするのかにより異なります。その他、診療科目によっても大きく異なります。
一般的に、土地賃貸・建物所有のケースでは、開業資金は6,000万円~9,000万円となることが多いようです。※整形外科、産科は除く

⑥開業時、経験豊富なスタッフを集めたいですがどのようにすればよいですか?

経験豊富なスタッフを集めるためには、募集条件を好待遇とすることが考えられます。しかしその場合、人件費が高くなり、医院開業立ち上がり時期の損益を悪化させる可能性があります。全ての人員を経験豊富なスタッフとするのではなく、適材適所な人員配置を検討してみてはいかがでしょうか。

⑦立地条件のいいところの選定はどのようにすればよいですか?

なによりも先ずは、地域の住民の声を直接お聞きになってみてはいかがでしょうか?診療圏調査という統計的なデータを用いた候補地選定も一つの方法ですが、コールセンターを用いて実際に患者になるであろう地域住民に、必要としている診療科目や診療時間、ニーズの高そうな診療機器をヒアリングすることで、さらに確度の高い候補地を選定できるものと考えています。先生のご希望に加え、地域住民のニーズに合った開業候補地の選定が重要であると考えています。

⑧クリニック経営においてHPの作成は必要でしょうか?

HPの作成は絶対に必要なものではありません。HPを作成し、先生が何をしたいのかを検討することが大事です。患者に情報提供をする、HPでスタッフ募集をしたい、予約診療を行いたい、待ち時間をお知らせしてあげたいなど、その必要性を検討しましょう。

⑨開業までに必要な期間はどのくらいでしょうか?

開業までに必要な期間は、概ね次の2つのポイントにより大きく異なってきます。
一つ目は、開業候補地がすでに決まっているかどうかです。開業候補地を決めるためには、開業しようとする診療科目がその地域に必要とされているかを診療圏調査等で調査した後、立地条件のよい候補地が見つかるかどうかがポイントです。候補地がすぐに見つかる場合は開業必要期間も短くなりますが、不確定要素の一つです。
もう一つは、開業を一戸建てによるかテナントによるかです。これは、主に建築施工の工期によって開業必要期間が異なってきます。開業候補地が決定してから開業初日を迎えるまでの期間は、概ね一戸建てによる開業で10~12カ月、テナント開業で4~6カ月程度になります。

⑩金融機関からの融資を受けたいのですが、どのようにすればよいでしょうか?

開業資金を自己資金だけで用意できるケースは極めて稀であることから、ほとんどの場合、金融機関からの借り入れに頼ることになります。金融機関の開業医への融資は、積極的な姿勢の金融機関と消極的な姿勢の金融機関の二極化が進んでおり、金融機関を選定する段階から重要になります。融資にあたっては、担保としての土地の提供を求められますが、加えて多くの場合、事業計画書の提出を求められます。実際には多忙な医師にとって、金融機関が期待する水準の事業計画書を自分だけで作成していくのは困難な場合が多いので、実務上はコンサルタント、税理士などの専門家に依頼をして作成することが一般的です

⑪開業にあたり何かよい助成金はありますか?

助成金・給付金は、制度自体がよく知られていなかったり、手続きが面倒であったりするため、あまり活用されていないようです。使いやすい助成金として、以下の助成金をご紹介いたします。

■受給資格者創業支援助成金■
雇用保険の受給資格者が事業を始め、1年以内に従業員を雇い入れた場合に、事業開始日以後3ヶ月以内にかかった費用の3分の1(上限は200万円)が支給されます。
通常、勤務医であれば雇用保険に加入しているはずですので、事前に手続をすれば多くの場合助成金を受けることができるでしょう。
※事業開始前に事前届を作成し提出していることが必要です。
※失業給付の受給資格の決定を受ける必要があります。
※雇用保険の被保険者期間が通算5年以上必要です。

⑫給与計算や会計処理は会計事務所へ依頼した方がよろしいでしょうか?

少人数のスタッフであれば給与計算をご自身ですることも不可能ではありません。しかし、先生はドクターでもあり経営者でもありますので、やるべき仕事と自らやらなくてもよい仕事を区別し、空いた時間でさらに充実した医療行為のために使うという考え方もあります。また、プロに任せることにより、最適な税制上のメリットを受けられる可能性があります。

⑬スタッフとのトラブルがあった時のことを考えて、弁護士事務所と顧問契約は結んでおいた方がいいでしょうか?

スタッフとトラブルがあった場合、多くのケースでは当事者間でのきっちりとした話し合いで解決することがほとんどです。トラブルにならないように、きちんとした就業規則を作成しておくことも大切と思います。他にも、労務面でのトラブルの場合には、弁護士よりも給与計算等をお願いしている社会保険労労務士にご相談をされてはいかがでしょうか。それでも解決できそうにない場合には、弁護士事務所にご相談をください。顧問契約を締結しておく必要性は高くないと考えます。

⑭開業のメリットとデメリットを教えてください。

開業のメリットについて捉え方は人それぞれかもしれませんが、一般的には①勤務時間を自分で決めることができる。②家族の近くで働くことができる。③ご家族に介護が必要な方がいる場合、側にいることができる。④先生が理想とする医療サービスを追究することができる。⑤患者との距離を近くすることができる。
デメリットは、①今までのような一職員ではなく、経営者としての能力と責任を求められる。②事業に関する一切の責任を負う。③収入が不安定。など
ご家族の方に受付をしてもらったり、経理を担当してもらうということはよくあることです。メリットとして考えられる点は、1人分の人件費が浮きます。これは年換算すると大きな金額になります。
デメリットとして考えられる点は、指示命令系統が2つになってしまう可能性がある点です。例えばよくあることで、「先生はこう言ったが、奥様は違うことを言っていた。スタッフとしてはどちらの意見も聞かないわけにはいかないので困っています。」ご家族の方が同じ現場で働くことになれば、当然意見を言う機会が訪れます。その時に、先生と違う意見を言っていたらどうでしょうか。開業後に一番問題になるものが人事・労務問題です。これを防ぐためには、ご家族の方と経営方針を確認し、ぶれのない指針を確立するか、意見が合わないときは混乱を招かないために現場には赴かないことも場合により必要になります。)

⑮開業に反対している家族がいます。それでも開業したほうがいいでしょうか?

まずはご家族の理解を得てください。ご家族の協力なしに、開業をし、事業を継続することは困難です。勤務医の時のような安定収入はなくなり、開業にあたっては数千万円の借金をすることになります。もし開業直後に患者数が伸び悩む場合は、家族に頼る部分や与える負担も大きくなります。

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